深夜なのに叫んでしまいましたよ・・・!
スーパーアグリ-ホンダの佐藤琢磨が残り3ラップでダブルチャンピオン、マクラーレンのフェルナンド・アロンソを怒涛のオーバーテイク!!
コース上で決まることが少ないといわれる今のF1で、自分の手でもぎ取った6位・3ptsはその順位以上に強烈な印象を与えました。
タイヤの優劣はあったものの、終盤で自身のポジションを奪いかねないオーバーテイクを仕掛けるドライバーは近年本当に減っていました。しかし、琢磨は4度目のセイフティカーラップを終えた残り10周、実質8位のポジションにいました(3位のバリチェッロはピットイン義務が生じていた)。前を行くトヨタワークスのラルフ・シューマッハーはタイヤ的に不利だといわれるスーパーソフトタイヤ、その前のアロンソも同様にスーパーソフトを選択していました(現在はプライムとソフトの2種を1レースで使わなければいけない)。しかし琢磨はハード(プライム)を選択して安定したラップをたたき出していました。しかしなかなか抜きあぐねる展開。数回のオーバーテイクを仕掛けるもなかなか抜ききれない。
しかし残り4周、ヘヤピンからセントローレンスシーウェイのストレートでスリップに入った琢磨はラルフを華麗にオーバーテイク!7位に順位を上げます。この時点でも2ポイントで十分と考える人が多いと思いますが、前を行くアロンソはタイムがあがらずアロンソとの差がぐんぐん縮まって行きます。しかし前を行くのはタイムがあがらないとは言えども最強のマクラーレンに乗るディフェンディングチャンピオン・アロンソ。そんなに簡単に抜かせるとは思いませんでしたが続く残り3周、ラルフのときと同じようにヘヤピンでぴったり付く!しかしマクラーレンメルセデスは明らかに速い!一度引き離されかかるもスリップストリームが効いてふっと近づいていく!そしてアウト側に振った琢磨とアロンソとのブレーキング勝負!!本当にぎりぎりの戦い、少し足りないか!?と思いましたがタイヤの状態のよさもあってシケイン寸前でアロンソをアウトからオーバーテイク!!!見事にアロンソを交わし6位に上がったのです!!
国際映像でもずっとそのシーンが流され琢磨はピュアレーサーだ!と海外のファンも賞賛していました。
優勝は見事にデビュー6戦目のポールポジションから一度もトップを譲らず荒れたレースを制したルイス・ハミルトン!黒人では初のF1ウィナーとなりました。
しかしこのレース、本当に荒れていました。序盤から予選2位のアロンソがスタート直後に1コーナーではみ出し、ポジションを下げ、数々のクラッシュが起きてしまいセイフティカーが入った回数はなんと4回。ここでのピット戦略でもかなり勝敗の行方を左右してしまいました。給油したらいけない時点で給油してしまったアロンソ(たぶんもう燃料がなくなっていたと思われる)は10秒のピットストップペナルティ、同様にウィリアムズのニコ・ロズベルグも10秒ペナルティ。またピット出口の信号無視でフェラーリのフェリペ・マッサとルノーのジャンカルロ・フィジケラが黒旗で一発失格。本当にピットでの混乱がレース結果に響いてしまいました。
中でも最も心配されたのが2回目のセイフティカーがはけたあとのBMWザウバーのロベルトクビカの大クラッシュでした。車がモノコックとエンジン・ギアボックスだけとなってしまうほどのクラッシュでクビカの容態が心配されたのですが、初めは足の骨折といわれていましたが、結局捻挫のみということで一安心。しかし来週のインディアナポリスでのアメリカGPは参戦を見合わせるという話です。早期の復帰を期待したいところです。
さて、各チームの動向。
フェラーリは前述のマッサが黒旗失格、ライッコネンも精彩を欠き上位に絡めないという状況でちょっと心配されます。しかし次戦インディアナポリスはフェラーリが圧倒的に得意としているコース。もちろんブリヂストンを使っていた関係かもしれませんが、得意ということでマクラーレンにどう対抗していくか楽しみです。
マクラーレンは散々書いたようにアロンソがピットのミス(といえるのかな?)でのペナルティや何回もコースオフするという精彩を欠いたレース、一方完勝のハミルトンとの差が気になるところです。ハミルトンはピットの戦略どおり見事にミッションをこなしたという感じでどこにも隙のない勝ち方でした。
2位に入ったのはBMWザウバーのニック・ハイドフェルド。しかし2位に入ったというものの、セイフティカーがはける周にハミルトンのはるか後ろにいたりと正直言って個人的にはがっかりしたところが多いです。ニックのファンには悪いもののこの人は競り合いであるとかレースのキモとなるところで非常に弱い。これはデビュー時からまったく変わっていません。スピードは持っていてもこれでは上にはいけませんね。逆にBMWザウバーの車が非常にいい車に仕上がってきているという感じで、それはクビカの走りからも伺えます。そのクビカが残念な結果になってしまいましたが、今後も3強の一角を占めることができそうです。
そして日本勢
ホンダはいきなりバトンがスタートできずリタイヤ。バリチェロは最悪のピット戦略で結果最後尾フィニッシュということで本当にふがいない状況でした。予選までは多少なりとも改善の兆しがあったものの結果がこれではどうしようもないですね。
トヨタもラルフがいきなりQ1落ちであるとかありましたがトゥルーリのハンドリングは最悪、最後はピット出口でクラッシュという結果。ラルフはサバイバルレースを生き抜いて8位ポイントゲットという最低限の仕事はこなしましたが、ここもクルマのいち早いインプルーブが必要でしょう。ハンドリングが悪いのは本当に見ていてよくわかりました。
スーパーアグリはアンソニー・デイビッドソンがビーバー(動物の)と衝突して緊急ピットであるとかいろいろありましたが、琢磨がピットオープン後に入ったとき燃料を入れない好判断を見せたものの、混乱からスタートも遅れてしまい結果ポジションを落として今いました。もしピット戦略次第でスーパーソフトのままで走っていたならば、後ろにいたウィリアムズのアレクサンダーブルツが3位にはいったことをみても表彰台を狙えたかもしれないというタラレバもありますが川井ちゃんも言っていたようにあのオーバーテイクを見せてくれたお膳立てとなったわけで帳消しにしてあげたいと思います。
ピット戦略でより上位になるよりやはりレースの華はコース上でのオーバーテイク。それを見事にやってくれたのは3位以上に価値のある強い印象を与えたのではないでしょうか。
結果12台しか残らないサバイバルレースでしたが、クビカの心配される事故以外は本当にエキサイティングでした。
来週はインディアナポリスのアメリカGPとル・マン24時間が同時開催(決勝の時間的にはかぶらないのですが)というレースファンには睡魔との闘いになりそうですが、スーパーアグリのできのよさとフェラーリの復調はある科など見所満載です。
決勝結果
2007 Canadian Grand Prix
Pos No Driver Team Laps Time/Retired Grid Points
1 2 Lewis Hamilton McLaren-Mercedes 70 1:44:11.292 1 10
2 9 Nick Heidfeld BMW 70 +4.3 secs 3 8
3 17 Alexander Wurz Williams-Toyota 70 +5.3 secs 19 6
4 4 Heikki Kovalainen Renault 70 +6.7 secs 22 5
5 6 Kimi Räikkönen Ferrari 70 +13.0 secs 4 4
6 22 Takuma Sato Super Aguri-Honda 70 +16.6 secs 11 3
7 1 Fernando Alonso McLaren-Mercedes 70 +21.9 secs 2 2
8 11 Ralf Schumacher Toyota 70 +22.8 secs 18 1
9 15 Mark Webber Red Bull-Renault 70 +22.9 secs 6
10 16 Nico Rosberg Williams-Toyota 70 +23.9 secs 7
11 23 Anthony Davidson Super Aguri-Honda 70 +24.3 secs 17
12 8 Rubens Barrichello Honda 70 +30.4 secs 13
Ret 12 Jarno Trulli Toyota 58 Accident 10
Ret 18 Vitantonio Liuzzi STR-Ferrari 54 Accident 12
Ret 21 Christijan Albers Spyker-Ferrari 47 Accident 21
Ret 14 David Coulthard Red Bull-Renault 36 Gearbox 14
Ret 10 Robert Kubica BMW 26 Accident 8
Ret 20 Adrian Sutil Spyker-Ferrari 21 Accident 20
Ret 19 Scott Speed STR-Ferrari 8 Accident 16
Ret 7 Jenson Button Honda 0 Gearbox 15
DSQ 5 Felipe Massa Ferrari 51 Black flagged 5
DSQ 3 Giancarlo Fisichella Renault 51 Black flagged 9
Official Result
Notes: Massa and Fisichella black flagged for exiting pits under a red light.
ポイントスタンディング
2007 Drivers Championship
Pos Driver Nationality Team Points
1 Lewis Hamilton British McLaren-Mercedes 48
2 Fernando Alonso Spanish McLaren-Mercedes 40
3 Felipe Massa Brazilian Ferrari 33
4 Kimi Räikkönen Finnish Ferrari 27
5 Nick Heidfeld German BMW 26
6 Giancarlo Fisichella Italian Renault 13
7 Robert Kubica Polish BMW 12
8 Alexander Wurz Austrian Williams-Toyota 8
8= Heikki Kovalainen Finnish Renault 8
10 Nico Rosberg German Williams-Toyota 5
11 David Coulthard British Red Bull-Renault 4
11= Takuma Sato Japanese Super Aguri-Honda 4
11= Jarno Trulli Italian Toyota 4
14 Ralf Schumacher German Toyota 2
2007 Constructors Championship
Pos Constructor Points
1 McLaren-Mercedes 88
2 Ferrari 60
3 BMW 38
4 Renault 21
5 Williams-Toyota 13
6 Toyota 6
7 Red Bull-Renault 4
7= Super Aguri-Honda 4
9 STR-Ferrari 0
9= Honda 0
9= Spyker-Ferrari 0
公式予選結果・フリー走行結果は以下