カナダに続いてハミルトンの圧勝劇!
今回の勝利は前戦カナダの荒れたレースに逃げ切ったものとは違い、アロンソとのガチンコ勝負で勝利したというのが大きいですね。
インディアナポリスグランプリコースの特徴として、インフィールドの低速セクションとオーバル部分の高速部分に二分されたところがありますが、インフィールドでしっかり食らいついてストレートまでにスリップストリームに入る、という常套手段ででオーバーテイクができるかというのが勝敗の分かれ目。
アロンソにはそのチャンスがありました。
38周目に周回遅れを処理する隙にインフィールドで差をつめたアロンソ!ハミルトンのスリップに付いたアロンソは十分スリップを生かし一気に差を縮める。しかしハミルトンはイン側にコース取りをしてアロンソはアウトから仕掛けるしかなかった。アウトで並んだアロンソを微妙にアウト側に牽制するハミルトン!当然アロンソは一歩引かざるを得なくなり1コーナーはハミルトンのものになりました。次の周にこのことを抗議するかのようにマクラーレンピット前に車を大きく寄せてアピールするアロンソ。
結局この両者の戦いは序盤から終盤まで続き落ち着いたレース運びで王者アロンソを抑えきったハミルトンがカナダに続いて北米2連勝!
ハミルトンは未だにオーバーテイクされたことがないというままここまでやってきてますが、それは本当に競り合いの強さと冷静さが抜きん出てるという証拠ではないかと思います。これがステップアップをしてきてすぐのルーキーとは思えませんね。
金曜土曜のフリー走行では圧勝していたアロンソでしたが予選でハミルトンにPPを持って行かれて、結局PPの位置を優位に保ったままルーキーにレースももって行かれてしまいました。
いよいよ尻に火の付いたアロンソですが今後の巻き返しが面白そうですね。
余談になりますが私はあのオーバーテイクのシーンで88年ポルトガルGPのセナ・プロストの競り合いを思い出しましたねぇ。あの時も最強といわれていたプロストをインに寄せてそれに対してアピールするプロスト、そのシーンとそっくりじゃなかったかとさえ思います。最強マクラーレン・ホンダ時代のセナプロストの再現ですね。あれから二人の仲は急速に悪くなっていきましたが、今回もそういうことまで再現されてしまうのでしょうか?
まさしくマクラーレン以外は蚊帳の外に置かれたアメリカグランプリでしたが、前戦での大クラッシュで欠場のロベルトクビカの代役となったセバスチャンベッテル。予選7位から決勝8位となりましたが、下馬評通りこれまた素晴らしいパフォーマンスを見せていました。去年の日本グランプリの金曜プラクティスで少しだけ走りを見ましたが、マシンコントロールが素晴らしくうまいですね。今回は序盤コースアウトもあり、最終順位こそ8位でしたがこれでデビュー戦初入賞。セッションを通じてのパフォーマンスも目を見張るものがありました。BMWはクビカのシートが奪われることはないといっていますが、それだけベッテルをそのまま乗せるのではないかという話になってもしょうがないですね。BMWにレンタルで来ているベッテルですので(レッドブルが保有権を持っています)そこらへんも難しいのかなと思いますが、とりあえずクビカは安心して?休めるのかなと思います。もちろんクビカ自身のパフォーマンスも素晴らしいものですので、クビカとともに次代を担うドライバーがまた一人出てきたという感じです。川井チャンがデビュー戦予選7位スタートがいたけど知ってる?とベッテルに聞いたそうですが”そんなF1の歴史に詳しくないししらねーよ”といったベッテル(笑)まあそんなのぱっとは思い浮かばないですわな(91年ベルギーのミヒャエルシューマッハーのことなんですがね)。
今回のスーパーアグリはカナダの華々しさからは天と地ほどの差がありましたねぇ。
スタート直後の混乱からラルフのリタイヤもあってイエローが出ていたのですが、そこでホンダワークスのバトンを抜いてしまった、ということでペナルティ。本人はバトンのアタックと競っていただけで違反ではないといっているようですが、タイミングモニターではバトンを追い抜いた形になってしまって結局言い逃れができないでしょう。13周目にスパイカーのスーティルを交わした直後にスピンオフでリタイヤしていますので、このペナルティは次戦フランスGPでの予選10番手降格という厳しい形で持ち越されてしまいました。
デイビッドソンは終盤バトンを交わしてポジションアップ。結果11位でフィニッシュ。開幕からの連続完走が続いています。
ホンダも厳しいレースが続いています。
バリッチェッロは1周目にリタイヤ、バトンは終盤65周目にスーパーアグリのデイビッドソンに交わされ結局12位フィニッシュ。スーパーアグリ以上の結果が残せないホンダワークスは今後の課題がまだ山積しているようですね。
トヨタは上述のようにラルフがオープニングラップでリタイヤ。
しかしトゥルーリがピットをうまくこなし、6位のポジションを守りきって3ptsゲットという今後に期待の持てる結果を残しました。ホンダ・トヨタともにワークスがまったく成績を残せない状況ですので今後もぜひインプルーブをがんばって欲しいですね。
淡々としたレースでしたが、終盤にBMWザウバーのハイドフェルドのスローダウンでのリタイヤ、ウィリアムズのニコ・ロズベルグのエンジンブロウなど結構厳しい一面もありました。
また追うべき位置にいるフェラーリ勢がマッサとライッコネンが3位・4位を取ったもののマクラーレンにまったく近づくことができなかったのは残念な点ですね。ライッコネンも序盤をハードタイヤで挑むという形でしたが、序盤からの悪い流れのままここまで来てしまったという感じです。争う相手がBMWではマクラーレンにはなかなか近づけないかもしれないですね。これでフェラーリはより厳しいところにいるといえるかもしれないでしょう。
結果として、アロンソを冷静に抑えきったハミルトンだけが印象に残ったレースでした。
次戦は欧州ラウンドに戻りますがこのままマクラーレンが圧勝劇を続けるのか、ハミルトン・アロンソのガチンコ勝負のみが注目になってくるかもしれないですね。
次戦フランスグランプリは7/1決勝です。
2007 United States Grand Prix
決勝リザルト
Pos No Driver Team Laps Time/Retired Grid Points
1 2 Lewis Hamilton McLaren-Mercedes 73 1:31:09.965 1 10
2 1 Fernando Alonso McLaren-Mercedes 73 +1.5 secs 2 8
3 5 Felipe Massa Ferrari 73 +12.8 secs 3 6
4 6 Kimi Räikkönen Ferrari 73 +15.4 secs 4 5
5 4 Heikki Kovalainen Renault 73 +41.4 secs 6 4
6 12 Jarno Trulli Toyota 73 +66.7 secs 8 3
7 15 Mark Webber Red Bull-Renault 73 +67.3 secs 9 2
8 10 Sebastian Vettel BMW 73 +67.7 secs 7 1
9 3 Giancarlo Fisichella Renault 72 +1 Lap 10
10 17 Alexander Wurz Williams-Toyota 72 +1 Lap 17
11 23 Anthony Davidson Super Aguri-Honda 72 +1 Lap 16
12 7 Jenson Button Honda 72 +1 Lap 13
13 19 Scott Speed STR-Ferrari 71 +2 Laps 20
14 20 Adrian Sutil Spyker-Ferrari 71 +2 Laps 21
15 21 Christijan Albers Spyker-Ferrari 70 +3 Laps 22
16 16 Nico Rosberg Williams-Toyota 68 Engine 14
17 18 Vitantonio Liuzzi STR-Ferrari 68 Water pressure 19
Ret 9 Nick Heidfeld BMW 55 Hydraulics 5
Ret 22 Takuma Sato Super Aguri-Honda 13 Spin 16
Ret 14 David Coulthard Red Bull-Renault 0 Accident damage 11
Ret 8 Rubens Barrichello Honda 0 Accident damage 15
Ret 11 Ralf Schumacher Toyota 0 Accident 12
Official Result
ランキング
2007 Drivers Championship
Pos Driver Nationality Team Points
1 Lewis Hamilton British McLaren-Mercedes 58
2 Fernando Alonso Spanish McLaren-Mercedes 48
3 Felipe Massa Brazilian Ferrari 39
4 Kimi Räikkönen Finnish Ferrari 32
5 Nick Heidfeld German BMW 26
6 Giancarlo Fisichella Italian Renault 13
7 Robert Kubica Polish BMW 12
7= Heikki Kovalainen Finnish Renault 12
9 Alexander Wurz Austrian Williams-Toyota 8
10 Jarno Trulli Italian Toyota 7
11 Nico Rosberg German Williams-Toyota 5
12 David Coulthard British Red Bull-Renault 4
12= Takuma Sato Japanese Super Aguri-Honda 4
14 Mark Webber Australian Red Bull-Renault 2
14= Ralf Schumacher German Toyota 2
16 Sebastian Vettel German BMW 1
2007 Constructors Championship
Pos Constructor Points
1 McLaren-Mercedes 106
2 Ferrari 71
3 BMW 39
4 Renault 25
5 Williams-Toyota 13
6 Toyota 9
7 Red Bull-Renault 6
8 Super Aguri-Honda 4
9 STR-Ferrari 0
9= Honda 0
9= Spyker-Ferrari 0
公式予選・金曜土曜プラクティスは以下